BMの今では昔の話 (38)

通信の原点
現代のアマチュア無線は海上通信,衛星通信等による電話とか画像通信ほかに高速デジタルデータ伝送方式によってとても簡単にどこでも通信することができるようになっている。
その中でなぜまだ時代に遅れをとる電信(CW)をするのであろうか? 疑問を持っている方々が多いだろう。
わざわざ難しいモールス符号を覚えなければならず,電話に比べて送る速度や,時間当りに送られる情報量が少なくて無線士の技量にまかせるモールス通信は長期間にわたって海上移動業務の通信分野に使われてきた。 ところでGMDSS (衛星通信技術を利用した全世界的な遭難安全システム)での履行で、1912年タイタニック号の遭難を契機に約80年余りにかけて継続されてきた中波帯(500kHz)のモールス通信によるSOS信号の聴取も1999年1月末で終止符を打った。
そしてこれを基点に前に主に使われていた中,短波帯のモールス通信は現用通信システムとしては順次使用出来なくてその使命を皆終わらんとしている実情だ。
それは通信の簡便性,経済性などが重要視される業務用通信の世界では当然だろう。 しかし営利が目的でないアマチュア無線の趣味の世界においてはその本質的目的に符合してまた通信の原点だからアマチュア無線が存在している限り私たちはこれを継承発展させていかなければならないだろう。

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